ダンボールの基礎知識
箱の材質・強度について
ダンボールはナミナミの「中芯」を「ライナー」でサンドイッチするようにして作られています。この「中芯」と「ライナー」の種類によって、箱の強度が決まります。
Aフルート
A段とも呼ばれ、厚みが約5mm(JIS規格で4.5~4.8mm)、30cmあたりの段の数(ナミナミ模様の数)が34±2個になるものをいいます。引っ越し用の箱などで一番よく目にするタイプです。
Bフルート
B段とも呼ばれ、厚みが約3mm(JIS規格で2.4~2.7mm)、30cmあたりの段の数(ナミナミ模様の数)が50±2個になるものをいいます。
Cフルート
厚みが約4mm(JIS規格で3.4~3.7mm)、30cmあたりの段の数(ナミナミ模様の数)が40±2個になるものをCフルートと呼んでいます。強度的にはAフルートと遜色ないのに、厚みが薄く、かさばらないという長所があります。
Wフルート
AフルートとBフルートを貼りあわせて、強度をもたせたものです。
マイクロフルート
E、F、Gフルートを総称としてマイクロフルートと呼びます。この順に薄くなっていきます。
中芯について
「ナミナミ」の部分を「中芯」といいます。ここを強くすることでも箱の強度は変わります。標準のものが120g(/㎡)ですが、これを強くしたものとして、160g、180gがあります。
さらにこの中芯にコーティングを施すことで強くした強化中芯の180g、200gもあります。
最近では160gに代わるものとして、強化中芯120gを提案しているメーカーもあります。
ライナーについて
「ナミナミ」の中芯を挟んでいる両側の紙が「ライナー」です。このライナーの種類によっても、ダンボールの強度は変わります。
一般的に使用されているライナーはC5、K5、K6、K7で、この順番に強くなっていきます。D、C、Kというのは古紙の配合率の違いで、この順番に古紙の配合率は低くなります。
逆にいうとバージンパルプの使用率が上がる分、強くなるとともに値段も上がってしまうわけです。
箱の形式について
A式
いわゆる「みかん箱」です。引っ越しなどでも使われている、一番ポピュラーといってもいい「段ボール箱」です。
B式
フタと底のついた昔ながらの箱で「キャラメル箱」とも言われています。
C式
「フタ」と「身」に分かれるタイプです。「身」の折り返しの部分は「額縁(がくぶち)」と呼んでいます。名前の通り、「身」の部分だけ見れば額縁に似た形です。
E式
C式と同じように「フタ」と「身」に分かれるタイプですが、「フタ」「身」のそれぞれがA式を真ん中で切ったような形状になります。
N式
フタがカパッと空くタイプです。身とフタが一体となっており、1枚の紙から組み立てて作ることができます。
タトウ式
パタパタと包んでいくような感じの箱です。メール便などでよく見るタイプです。